導入事例・コラム・レポート
ホーム > 導入事例・コラム・レポート > セミナーレポート・コラム > 医療・介護法人向け人事制度の考え方

医療・介護法人向け人事制度の考え方

Seminar Report / Column

「求められる人材像」の明確化、公正・公平な評価、
一人ひとりのモチベーションアップによる全員参加経営の実現。

一般的な医療機関は、医師、看護師、放射線師、薬剤師といった職能別に組織されます。このうち、経営に関与するのは一般的には医師のみです。医療法人に対してアメーバ経営を導入すると、組織が細分化されメンバー一人ひとりの果たすべき役割が明確になります。そして、社員の自立精神が育ち、自発的な改善活動が促され、全員参加経営を実現します。介護法人についても同様の効果が得られます。

 この全員参加経営を下支えするのが公平・公正な人事制度です。一人ひとりが経営者になる風土を醸成し、強いリーダーシップを発揮する人材を発掘し、着実に改善成果に結び付けるための人事制度とはどのようなものか。人事管理コンサルティング部 東京人事管理コンサルティング課長 武安氏が「シンプル」「フェア」「オープン」「チャレンジ」という四つの観点から、人事制度運用のポイントを述べました。


photo 人事管理コンサルティング部
東京人事管理コンサルティング課 課長
武安 健(Ken Takeyasu)

2002年京セラコミュニケーションシステム株式会社入社、人事コンサルティング事業部に配属。2009年人事コンサルティング部 東京人事コンサルティング課設立に伴い、東京人事コンサルティング課 課長に就任。2016年組織体制の変更により現職、現在に至る。
これまで数十名のベンチャー企業から大企業に至るまで、多種多様な業種の企業への幅広いコンサルティング経験を持つ。またパート社員の人事制度改革を通じて、社員と非正社員の垣根を無くし、全員参加経営の実現に尽力した経験も持つ。現在は100年の歴史を持つ大手企業の人事制度改革を担当するなど、アメーバ経営を支える人事制度の構築・運用を通じて、真の優良企業の創出に全精力を注いでいる。

人事制度を人材育成につなげる

人事制度、特に人事評価を有効に機能させるためには、いくつかのポイントがあります。一般的に人事評価というと、評価期間における職員の働きや、能力をみるということを連想されると思います。それはもちろん間違いではありませんが、アメーバ経営における人事制度には、「経営理念を実現するための仕組み」という側面があります。この視点で人事制度を捉えると、その設計や運用においては、経営理念を実現しうる人材を育成する、という機能を持たせることが必要になってきます。ぜひ、人事制度を「人材育成」につなげていくということを意識いただきたいと思います。

医療・介護機関における人事制度の課題

医療法人様、介護法人様を訪問させていただくと、人事制度についての悩みをお聞きすることが多くあります。
 ある医療法人様では、職員の方から「キャリアアップの道筋が分からない」という意見が多く出てきました。「この病院で働いていても、どのように成長できるのかが分からない」ということです。結果、職員の方々の帰属意識が高まらず、定着率が高まらないという問題につながっていました。
 また、ある介護法人様では、評価基準や評価方法が明らかにされていなかったために、職員の皆さんが「一方的に評価され、それが処遇に反映されている」と感じておられました。不平や不満につながっていました。
 実は、このような話は決して特別なものではありません。多くの医療法人様、介護法人様で見られるものです。こうした課題に対しては、次のような基本姿勢を持つことが有効だと考えます。

人事評価の方法や基準を明確化し、
さらに職員へ周知することによって
人材の育成の道筋を示す。


評価の方法や基準を明確化し、その内容を職員へ周知することにより、実力に応じた納得性のある人事評価を行うということです。さらに、個々人が伸ばすべき能力と成長の道筋を示して一人ひとりのスキルアップを図る。こうした取り組みによって法人全体が成長していきます。
photo  特に重要なのは、評価の方法や基準を『周知』することです。基準を定め、掲示・公開したとしても、それを目にする職員が一部に留まれば、理解度、認識度に差が出ることになります。せっかく苦労して基準をつくっても、その内容を『周知』し、全員が知っているという状態にしなければ、効果は限られたものになってしまいます。
 一人ひとりがどのような働きをすべきなのか、どのような働きを求められているのかを知るようにすることです。そうしてはじめて組織全体のシナジーが生まれ、チームとしての総合力が発揮されるようになります。
 こうした状態は、アメーバ経営が目指す「全員参加経営」でもあります。全員参加経営を実現するためにも、基準の周知が必要です。


※部署・役職などは掲載当時のものであり、現在のものとは異なる場合があります

| 1 | 2 | 3 | 4 |